公安調査庁で人気のあった雑誌ランキングベスト5(ただし私の主観)

きのここらむ
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公安調査庁(以下、公安庁)の本庁では多くの雑誌・週刊誌を各課に取り揃えています。
いわゆる総合情報誌系は会員制のものまで含めて、メジャーどころは揃っています。
あくまで私の働いていた頃の話ですが、今も変わらないでしょう。
公安庁の場合は雑誌を読むのも仕事の内なので。

公安庁で働く人は調べ物好き、あるいは活字中毒だったりするのが多々あります。
私も然りで、ノンフィクション系や雑誌は読み漁っていました。
それまでは書籍代浮かすのに立ち読みや図書館をフル稼働していたのでパラダイスのような職場でした。
他官庁もそうだと思うのですが、とにかくお役所バンザーイです。

本稿では、公安庁で揃えていた雑誌の人気ランキングを記してみます。
あくまで私の主観、しかも当時ですが、そんなに大きくは変わらないんじゃないかと。

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5位 袋とじヌードの入った号の週刊ポスト・週刊現代(小学館・講談社)

東京だと両誌とも月曜日が発売。
袋とじついてないと見向きもされないんですけど、ついてる号は違います。
夕方くらいになってたらい回しになって本棚に返ってきたときは、確実に袋とじが破られていました。

こんなのとかですね。

クリックするとAmazon商品ページが開きます。

載っているのはこちらの方。
「週刊ポスト 袋とじ」の検索でヒットした以上の深い意味はありません。

元CAの花那、スレンダーボディーを大胆披露 グラビアデビュー

男ね……

というより

職場でエロ写真見ようなんて思わない!
でも隠されてたら気になるじゃんか!

人として当然の摂理と思います。
私もまた、ぱらぱらっとめくって本棚に戻してた一人ですし。

ちなみに週刊ポスト。
私が報道されたときも庁内では殆ど噂にならなかったという話でした。
仲良かった当時の本庁二部長も知りませんでした。
公安庁がニュースに採り上げられてすら、それくらいに読まれていないのが実情です。

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4位 選択(選択出版)

「選択」という雑誌は聞き馴染みのない方も多いと思います。
会員制で、政界・財界・官界の動向を扱うかなり固めの雑誌です。

【公式】三万人のための総合情報誌『選択』- 選択出版
卓越した分析・解析を施し、単なる評論には終わらない先見性をもった内容で、読者のニーズに応える、三万人のための情報誌。

Wikipediaから引用してみましょう。

“政財界のエグゼクティブ”を対象として発行されており、年単位の完全予約購読制を採っている。誌面は、WORLD(国際)、政治、経済、社会・文化の4部と連載随筆などで構成され、思想の左右の区別無く質の高い分析や、新聞などが報じない本音や事実を報じることをモットーとしている。

その他の特徴として、記事は連載の読み物(随筆)を除いて、執筆者は原則として無記名となっているが、現役の新聞記者が主であるとされる(現在、筆者全体に占める新聞記者の割合は約3割)。筑紫哲也は、以前執筆者であったことを公表している。

小泉純一郎や、奥田碩など政財界の大物、またジャーナリストの池上彰が、読者であることを自ら公表していた[要出典]。

引用:Wikipedia「選択」

読者の欄は真偽知りませんけど不思議でもないです。
他のメディアと比較して、そのくらいに質が高いですから。

左右のバイアスというよりネタ元へのバイアス掛かってる感はあります。
ヨイショとわからないようにヨイショする感じですね。
この点はやはり、他のメディア同様に「あれ?」と思うこともあります。
その分だけ同じ路線に見受けられる2位に挙げる雑誌よりも軽薄な印象を受けます。

ただ、それでも良誌であるには違いありません。
(私が最後にまとめ読みしたのは2016年頃なので、その限りにおいて)

学生さんの場合、興味湧いたら学校の図書館に置いてあると思います。
あるいは県立図書館には大抵置いてあるはずです。
(少なくとも広島県立図書館には置いてます)

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3位 週刊文春(文藝春秋)

もう説明の必要はありません。
今をときめく文春砲の登場です。

当時でも文春と新潮は週刊誌の中でも別格扱いされていました。
ただ新潮は単発まとめ記事を繰り返し、ネタ尽きたのではないかと揶揄され始めた頃。
既に文春と新潮の間に開きは生じ始めていました。
今となればもはや……って感じですね。
現在はきっと1位じゃないでしょうか。

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2位 Foresight(新潮社)

新潮社って本当にどうしちゃったんでしょうね。
新潮45は極端な保守層に媚びた結果、廃刊しました。

週刊新潮も記事のレベルは文春と比べるまでもなく。
公安庁については素人が書いたのかと思うほどにひどすぎて目を覆ったほどでした。

フェイクニュースも同然、中国における日本人スパイ拘束事件の「週刊新潮」報道を検討してみる
私は公安調査庁(略称:公安庁)の元キャリア。 「元」とある通り、現在は退職しています。 辞めてるくらいですから組織に対する思い入れはありません。 それでも今回採り上げる週刊新潮の公安庁をめぐる記事には...

公安庁当時は文春も新潮も両方読んでましたけど、今は文春しか読んでません。
新潮はよほど目をひくタイトルの記事を見かけたときだけです。

しかし新潮社が出版社としての良心と情報力を結集したのではないか。
そう思えるだけの良誌が「フォーサイト」でした。

でした……というのは、

紙媒体を止めてウェブ媒体になっちゃったからです!

新潮社 Foresight(フォーサイト) | 会員制国際情報サイト
フォーサイトは新潮社の会員制政治経済ニュースサイトです。世界と日本を動かす最新情報を、第一線のジャーナリストと研究者による独自記事でお届けします。約1万7000本の記事アーカイブなど会員だけの特典多数...

「国際情報サイト」と銘打っていますが、政界・官界・財界全方面にわたります。
硬質でバイアスも少ない。
インテリジェンスに従事している者にとっては非常に読みやすい雑誌です。

それだけではありません。

インテリジェンス関係者には無視できない情報がリークされてたりするんだよ……

公安庁の例を挙げてみましょう。

ある年、SVR(ロシア対外情報庁、旧KGB)の長官が来日。
こっそり公安庁に表敬訪問して帰国しました。
霞が関で訪れたのは公安庁だけ。
インテリジェンスコミュティにおいては、こうした諜報機関同士の付き合いもままあります。

……みたいなことがフォーサイトに書いてました。

「よぉ、天満川さん」
ちょうど仲いい先輩Nさんがやってきました。
5位の項目で挙げた本庁二部長、当時は2部1課の総括課長補佐でした。
「Nさん、これに書いてるの本当ですか?」
「ん? どれどれ」
読み終えたばかりのフォーサイトを渡す。
ぱらっと捲ったNさん、しばし固まって絶叫する。
「ばらしたの誰だあああああああ!」
「な、な、な、なんですか!」
Nさん、額に手をあててうな垂れる。
「これ、私のほかはごく一部の幹部しか知らないはずなんだよ……」
「はあ……」

そんなことが書いてあったりするのがフォーサイトです。
バレたところで、挨拶してくれたからどうなんだって話ですけど。
一応は敵国・敵対機関ですから悪意ある人に記事にされたら何書かれるかわかりませんしね。
こういう記事を他にも何回か見かけました。

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1位 噂の眞相(噂の眞相)

さて、栄えある1位は

じゃじゃん!

噂の眞相です!

今は亡き「噂の眞相」(以下、ウワシン)、もうぶっちぎりで人気ありました。
配本されてからしばらくは本棚に戻ってこなかったくらい。

人気の秘密は、下世話っぷりが突き抜けていること。
そしてどこのメディアも恐れて採り上げないタブーをがんがん晒しまくること。
書いてある情報が嘘か本当かなんてどうでもいい。
そこは最初からみんな信じてません。
ただただおかしくて面白くて笑ってました。

公安庁の職員ってみんな下世話なんです。
他人のプライベート追って、スキャンダル探して、嘘ついて、弱みにつけこむのがお仕事ですもの。
下世話極めたウワシン好んで当然です。
もう最強のエンターテイメント本でした。

また、同誌は法務省(検察上層部)を叩いていたというのもあります。
当時の公安庁は検事派と反検事派でわかれていましたので。
特に則定スキャンダルのときは、

ウワシンもっとやれ!

ウワシンと朝日新聞を応援していたのは一人や二人じゃなかったはずです。

……まあ、

ウワシンって公安庁のことも嫌ってるんですけどね

そんなウワシンのDNAを継ぐのが「リテラ」。

本と雑誌のニュースサイト/リテラ
小説、マンガ、ビジネス書、サブカル、新書、週刊誌、女性誌……本と雑誌のニュースサイト/リテラ

思想界隈においては誰もが知る、リベラルポルノと呼ぶべきメディアです。
突き抜けていて面白いのは通じるものがあります。

ただ、昔みたいな独自情報メインじゃない。
他社報道を用いての他人のふんどしで金稼ぐスタイル。
そして仲間たる左翼・リベラル陣営は叩こうとしない。
昔のウワシンなら何でもかんでも狂犬のごとく噛みついたのに。

つまり、

リテラは大人になっちゃったウワシンだね……

正直がっくりするものがあります。
今もトレンドに上がったときは読んでますけど、いつも読んでるわけじゃありません。
「今月は何やらかすかなあ」と発売日を楽しみにしてた。
そんなウワシンのときみたいなワクワク感はありません。

なお、

一般の方、特に学生さんにリテラは薦めません
むしろ読まないでください

私はリテラがどういうメディアかわかった上で楽しんでいます。
しかしわからずに読むと毒でしかありません。
なまじ論理的に書かれている(ように見える)だけに、身構えて読まないと簡単に騙されます。

就活控えた学生さんなら尚更のこと。
変な色がつきかねませんので。
俗に「政治とプロ野球の話は避けろ」と言われる通りです。

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まとめ

1位を最も勧めないってのも変なランキングだけどね

あくまで公安庁のランキングであって一般人のランキングじゃないもの
しかも著者の主観だから

だったら、この中でおすすめは?

一般人基準で文春、おまけで新潮
多くの人が読んでるから話のタネにしやすいし、楽天マガジンかdマガジンなら月額400円ちょっとで毎週読めてコスパ抜群だから

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楽天マガジンに移るまでは、こちらと契約していました。

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キノコ煮込みに秘密のスパイスを

OBによる公安調査庁のお仕事をリアルに描いたラブコメ&サスペンス。
小説家になろうでは総合ランキングに入ったことのないド底辺のネット小説です。
一方で、
・週刊誌に「日本のスノーデン」呼ばわりでYahoo!ニュースになり。
・偉い作家先生から「乱歩賞獲れたミステリ」と絶賛され。
・出版社では「これを世に出すのは危険」とお蔵入りにされ。
あれこれ曰く付きの小説、あなたも読んでみませんか?
お気に召しましたら拡散していただけると嬉しいです。

天満川鈴
この記事を書いた人

慶應義塾大学商学部卒
1997年公安調査庁にキャリアとして入庁
在職時は国際テロ、北朝鮮を担当
特に現場(スパイ工作)で実績を挙げ庁内表彰を受ける
2004年介護のため退官。

ADHD、精神障害者手帳3級所持。

WordPress記事は素人の備忘録です。

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