「小説家になろう」でアクセスを集めるにはタイトルが大事。
「んなこと、言われなくてもわかってるんだよ!」
即座にそんなツッコミを返されそうです。
だって、それだけなら誰でも言えますから。
こういう抽象的な説法というのが、言われた側にすれば一番ムカつくものです。
上から目線だわ、役には立たないわ。
でもそんなタイトルが即座に思い浮かぶなら、自分で使いますってば。
ただ、「読者として」こういうタイトルに惹かれる。
作者としての立場を放棄した上でなら具体的に語れます。
その中の一つのパターンについて語ってみたいと思います。
それは「正反対をイメージさせるワードをタイトルに織り込む」というもの。
以下、私が「うまいなあ」と思ったタイトルについて具体的に述べていきます。
注意していただきたいのは「タイトルのみ」から受ける印象について記してます。
【作品の内容については無視しています】
あくまで効果的なタイトルネーミングが本エッセイのテーマですので。
(なお以下の五作品は、許可をとっているか、とらなくても間違いなく許してくれそうな作品です)
1 邪神アベレージ
一見何の変哲もなさそうなだけに、見た瞬間「すげえ」と思ったタイトル。
邪神といういかにも厨二なワード。
しかし続くのは「平均」。
こいつは目立ちたいのか目立ちたくないのか、全くもって意味不明。
だからこそ何があるんだろうと興味を持たされます。
2 ヒキニートだけど異世界に来てしまったみたいなので好き勝手遊ぶことにした
テンプレ大嫌いな私すら興味をそそられてしまったタイトル
「ニート」ではなく「ヒキニート」なのがポイント。
ヒキニートという極限に内向的な存在、それが「好き勝手」?
さぞ鬱屈したものが開放されたんだろうなあ……。
どのくらい自由に振る舞ってみせるのか興味が湧いてなりません。
3 しるこ地獄
甘い甘い極楽なはずのしるこが地獄という最悪のワードで打ち消される。
気になりはする、だけど読まなくともわかるシュールな世界と地雷臭。
「これは絶対に読んではいけない」と心に誓う。
だけど抗えず、とうとうページを開いてしまう。
もはや魔力を帯びていたとまで言っても差し支えありません
4 勇者が魔王に負けまして。
なぜか「なろう」始めた直後からずっと覚えていたタイトル。
ポイントは勇者と魔王の組合せではなく「負けまして」(かつ短文であること)。
通常は勇者って魔王に勝つ存在のはず。
それがもう負けてしまってるとなれば、一体どうなるの?
勇者の運命が知りたくて作品ページをめくってしまいます。
5 小説家になろうの戦場で、弾尽きて瀕死。
作品どころか作者のキャラまで立ててしまった恐るべきタイトル。
武器を手にとり戦い続けないといけない「戦場」で「弾が尽きる」。
それってどんな恐ろしい状況ですか。
瀕死なんてものじゃない。確実な死ですよ、お先真っ暗な絶望ですよ。
ああ、この作者はいったい「小説家になろう」でどんな目に遭っているのでしょうか。
いかがでしょう?
いずれもタイトルだけで想像の膨らむものであるのがわかると思います。
(元々は2の作者さんと話した内容だった気がするのですが、どこでだったかが思い出せない……)
3だけはポイント的に劣りますが、それでもあげました。
これだけシンプルでありながら爆発的にシュールなタイトル、他に知りませんから。
他だとこの辺りも同じ意味で優れたタイトルだと思います。
許可とってないのでタイトルだけあげておきます。
・スタイリッシュざまぁ
・トーチャンが幼女になった
・鬱ゲークラッシャーアキト
小説は絵がないのだから読者の妄想をかきたててなんぼ。
ああ、もっともっとタイトルだけで妄想をかきたててくれる作品に出逢いたい。
読み手として切に願います。
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