小説家になろうにて「キモオタでギャルゲー、それって何の罰ゲーム!?」連載中!

親指シフトの生産性と再評価【きもおたこらむ】

雑記
この記事は約5分で読めます。

本稿は、拙作「キモオタでギャルゲー、それって何の罰ゲーム!? 」(以下、キモオタ)の読者を対象に書いたエッセイです。
ただ、一般の方でも楽しめるように書いてます。
よろしければ読者以外の方も読んでいってください。

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昔のワープロ事情

富士通のワープロ、「OASYS LX3000」。
1994年10月の発売で、定価238000円なり。
とんでもない値段してますよね……。

拙作EP56 からの引用です。

 「あ、じゃあ待って。他の科目はあたし打つからワープロ持ってくる」

ワープロ持ってくる?

二葉が再び部屋から出て行き、すぐに戻ってきた。

片手にはバカでかい、一見ノートパソコンみたいな機械を持っている。

ああ、ワープロ専用機か。

大昔って、パソコンではなく専用機の方が主流だったんだっけ。

知識としてはあるけど、実物見るのは初めてだ。

 

もう一方の手には折り畳みテーブル。

二葉がテーブルを開いてワープロを置く。

背の印字部分が実に物々しい。

極端に言っちゃえば、プリンタ一体型のノートパソコンだし。

1994年当時、ワープロといえばまだまだ専用機の時代でした。
ちょうどパソコンへの移行期にあたります。

ノートパソコンも出回ってはいました。
しかし、その値段は40万円以上。
ワープロの下手すれば10倍以上。
とてもじゃありませんがワープロ目的に買おうと思える代物じゃありませんでした。

電気屋では色々な規格のワープロが各社から売り出されてました。
OASYS、書院、文豪……。
今の方は恐らくどれも知らないと思います。
その中で私が選んだのが富士通のOASYSでした。

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富士通OASYS 「親指シフト」を採用したワープロ

再びEP67からの引用です。

 画面横の筐体には「OASYS」と書いてある。

──ん?

「このキーボードの配列、パソコンのと全然違わないか?」

「ああ、これ『親指シフト』だよ」

「親指シフト?」

「あたしはこっちで慣れてるから、普通のキーボードだと打ちづらくてさ」

そう言えばネットのまとめか何かで記事を読んだっけ。

一度は絶滅危惧種に指定されたが、いわゆるJIS配列のキーボードと比べて生産性が倍になるという話で再評価されているとか。

こういうIT関連で一周回って新しくなるのは珍しいから感心したものだった。

OASYSの特徴はキーボードにあります
いわゆる「JIS」規格とは違う「親指シフト」を採用しました。

親指シフトがもう、使いやすいのなんの。
具体的にどう使いやすいかは残念ながら忘れてしまったのですが、その入力しやすさにおいてJIS規格は足元にも及ばない。
日本語をダイレクトに打ち込みますから、頭と指が同時に動くって感じで。
また強制的にホームポジションに置かされるため、正しい運指を覚えやすいです。

以上の理由から支持を集めたOASYSは国内シェアナンバーワンでした。
ただ普通の規格と違うのが嫌われたのか、さほど圧倒的ではなかったと思います。
実際、周囲の多くは書院か文豪でした。

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親指シフトの再評価

この親指シフト、作中でも採り上げましたが、現在再評価されています。
「生産性が倍に上がる」という謳い文句で。

https://matome.naver.jp/odai/2138132731194901201

親指シフトを過去に体験した身として、この点決して大袈裟ではありません。
親指シフト用のキーボードも売ってますが、普通のキーボードでもソフトでエミュレートできます。
興味ある方は試してみてはいかがでしょうか。

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当時のパソコンにおけるワープロ事情

ついでワープロソフトウェアの話。
実は私、この頃はOASYS FOR WINDOWS。
ワープロがOASYSでしたので。

世間的には一太郎が圧倒的優位、ついでWordだったと思います。

これは当時の日本語入力がATOKしか考えられなかったため。
だからみんなパソコンを買う時は、ATOKのついている一太郎がバンドルされたモデルを選択していました。
一太郎モデル以外だと別途ATOKを購入するハメになるので高くつくんですよね。

特にWordの日本語入力は使い物になりませんでした。
もう文節からしてぐちゃぐちゃ。
まともな変換できるわけがありません。
現在のiPhoneのおバカな日本語入力すら神に見えるレベルです。

Word本体自体は一太郎と一長一短でした。
Wordが一太郎より優ったのは軽さ。
当時のパソコンは非力でしたから「動作が軽い」というのは重要な選択ポイントでした。
ひいては安定性にもつながりますので。

また数式や英文を打つ機会が多い人だと、Word以外ありえませんでした。
それゆえ「Word+ATOK」が当時定番となっていた組合せでした。

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ATOKのすごさ

再びEP67からの引用です。

 ワープロソフトの使い勝手は元の世界とあまり変わらない。

ウィンドウ枠には【一太郎】の表記。

バージョン情報を見ると【Ver.5】。

文字入力は当然ATOK。

きっとATOKが偉大なのだろう。

完全にWordが席巻している元の世界ですら、ATOKを使ってる人は多いから

主人公が「元の世界と変わらない」。
主人公というか私の実感なわけですが、そう思えてしまうのがATOKのすごさです。
さすがに現在だと他の日本語入力も使い物になりますが、ATOKは昔も今も使い心地が変わりません。
つまり二〇年前に現在の水準に達していたということになります。
ジャストシステム恐るべしです。

少し話は戻りますが、この時代のパソコンは「Word+EXCEL」モデルか「一太郎+ロータス123」モデルの形で売られていました。
表計算ソフトの評判はEXCEL>ロータスだったので、ATOKとEXCELのどちらをとるか悩む人も多かったです。
ソフトでパソコンを選ぶ、そういう時代でもありました

この記事を書いた人

広島市内のパチンコホール勤務。
3号機時代からのパチンカス。
ADHD、精神障害者手帳3級所持。
慶應義塾大学商学部卒、専攻はマーケティング(広告・宣伝)
国家一種試験経済職の資格で公安調査庁に入庁。
在職時は国際テロ、北朝鮮を担当。
「小説家になろう」の底辺作者。
WordPress記事は素人の備忘録です。

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