ADHD(注意欠陥・多動性障害)と小説執筆 ~発達障害はプラスに働くか?

小説・創作
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本記事はADHD(注意欠陥・多動性障害)の著者が、障害と小説執筆の関係について記したものです。
ADHDは果たしてプラスに働くのか、それともマイナスに働くのか。
なお、障害自体に個人差がありますので、みんなに当てはまるものではありません。

また、以下の点を付記しておきます。

私はプロではなく、デビューできないワナビ(小説家志望者、アマチュア小説家)にすぎない。「小説家になろう」においても華々しい書籍化作家達の裏に埋もれている無名作家の一人。

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ADHDと小説を書くことの関係について考えた経緯

きっかけ 鈴木輝一郎先生の定期ツイート

この記事を書くきっかけとなったのは、次のツイートです。

x.com

鈴木輝一郎先生は、「めんどうみてあげるね」で日本推理作家協会賞を受賞されている歴史・推理作家。

めんどうみてあげるね―新宿職安前託老所(鈴木 輝一郎)の感想・レビュー一覧 – 読書メーター

小説家を目指す人のための小説教室を開催し、多くのプロ作家を送り出しています。

引用元ツイート ゆうきゆう「漫画で分かる心療内科」ADHD編

本題に戻ります。

上記ツイートは引用、引用元ツイートはこちらとなります。

有名な「漫画で分かる心療内科」のADHD編、第7回からとなります。

ADHDのメリットは!? | 【今日行ける】池袋心療内科ゆうメンタルクリニック池袋院/精神科
◆ 解説 というわけでADHDのメリットの話。まとめますと、 ・ADHDにはデメリットがある分、逆にメリットもある。・そのため、それを活かした職業につくことが大切。 という話にな...

鈴木先生とゆうきゆう氏の記事の趣旨

簡単に言うと、次の通りになるのではないかと。

欠点も捉え方次第だからプラスに考えよう

考え方の問題としては、言うまでも望ましいでしょう。
この趣旨は趣旨として踏まえるべきです。
ただその上で「現実にプラスなのか?」を以下で検討したいと思います。
結論から言うと、私の場合はマイナス要素の方が明らかに大きいです。

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ADHDと小説執筆の具体的関連性

メリット

1 思い立ったらすぐに書く(衝動性)

特に「小説家になろう」だと、書くことそのものが重要。
とにかくアップさえすればポイントが入る可能性はあります。
完結させなくてもポイントさえ稼げば書籍化される現状、とにかくアップすることが肝要ですので。

2 オリジナリティが自然と生まれる(多動性)

脳構造が違うらしいので(自分じゃわかりません)。

ある友人の私に対する評。

歯車の一枚とれた精密時計

論理的だし正解も出す、しかしその過程(思考回路)が理解不能なのだとか。
周囲も「ほんそれ」と納得していたので恐らくそうなのでしょう。

ただ鈴木先生からは、

クセが強すぎて、かなり読む人を選ぶ

とも言われています。
必ずしも長所ばかりとは言えないのが実情でしょう。

3 興味があちこちに向く(多動性)

その分アンテナが張り巡らされるとも。
私の場合は興味持った記事は全てONENOTEにクリップしています。
(ただしONENOTEの中はカオス)

4 (過集中が生じた時)筆が速い(多動性)

私が初めて小説を書いた時は2週間で25万字。
持ち込みに行った編集さんからも「速い」と言われました。

デメリット

1 プロットが立てられない(多動性・衝動性)

これはミステリを書くにあたって致命的な欠陥です。
私は何事においても予定を立てられない、部屋の片付けもできない。
こんな人間に「これから何を書くか」なんて決められるわけありません。

大雑把な起承転結(大プロット)プラスαくらいは考えます。
ですが後は、テレビを見ている感覚でキャラ達のやりとりを見ながら書き写す方法を採ってます。
(ゆうきゆう氏の漫画の「想像力が豊か」にもあたるのでしょう)

つまり、細かい展開は作者の私にすらわかりません。
思いつくまま書いたことを後から伏線化し、ロジック作って繋ぎ合わせてます。

なお「逆箱」は起こします(逆箱=完成した小説からプロットを起こす作業)。
これによって全体の調整を図っていきます。

深刻なのは効率において。
プロットを考えて書いた方が圧倒的に速いはずなので。
それよりも先々プロになるなら編集とのやりとりがあるでしょう。
プロットが作れないとなると、企画も出せない。
いったいどうすれば……。

2 〆切りが守れない(不注意・多動性)

私に時間感覚は皆無です。
約束すれば、まず遅刻する。悪い事とはわかってるのですがどうにもならないんです。
(もちろん平謝りします)

当然〆切りも守れません。
公共料金の支払を忘れて止められることはしょっちゅう(というか毎月)です。

3 普段は筆が遅い(多動性)

あちこちに興味が移るので、まったく進みません。
私には、いわゆる「さぎょいぷ」とかまずできません。
(ただし文字チャットの場合は気が向いた時に返答すればいいと割り切れるので、そうでもない)

あと全体の構成を考えて書けない分、無駄に細部を煮詰めます。
よく言えばオリジナリティにつながるのでしょうが、効率面ではかなり劣ります。

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まとめ

デメリットの「プロットが立てられない」。
これは本当にどうにかならないかなあと思います。
メリットが全部なくてもいいから、予定立てさせてくれって感じです。
〆切と遅筆は、まだ何とかなるのですが……。

ただ、ADHDであることを公表している「小説家になろう」の書籍化作家様もいるわけで。
(無断に記すのは憚られるので差し控えますが)
できないのは、私個人の甘えと捉えていただいても結構です。

ここでツイートの趣旨に立ち戻ります。

「性格を変えなきゃ」と思うのではなく「どのようにいい方向に利用しよう」

ゆうきゆう氏のおっしゃる通り。
そもそも変えようとしても変えられないから障害なんで。
プロット作れないものは仕方ない。
その分、他のプラス要素はきっとあると割り切って、頑張ってデビューを目指そうと思います。
せめて「プロ」の一人となれるように。

天満川鈴
この記事を書いた人

慶應義塾大学商学部卒
1997年公安調査庁にキャリアとして入庁
在職時は国際テロ、北朝鮮を担当
特に現場(スパイ工作)で実績を挙げ庁内表彰を受ける
2004年介護のため退官。

ADHD、精神障害者手帳3級所持。

WordPress記事は素人の備忘録です。

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