昨年2015年8月25日、「週刊ポスト」9/4号で当サイト及び拙作「キノコ煮込みに秘密のスパイスを 」(以下、キノスパ)が紹介されました。
ほとぼりも冷めましたし、この件について書き直してみようと思います。
事案説明
本誌
記事(画像)
記事(リンク)
記事内容に対する注釈
・キノスパの公開は昨年7月ではなく一昨年4月。
・私が公安庁を退官したのは最近ではなく10年前。
・「小説家になったのは」→言ってみたいけど、デビューしてない以上は言えない台詞ですから!
記事に対する活動報告(8/26、小説家になろう掲載 一部修正)
「キノコ煮込みに秘密のスパイスを」(略称キノスパ)がyahooニュースにもなったようで。
「……た?」なのは、必ずしも素直に喜べない記事だから。
日本のスノーデンねぇ……。
沈黙するか悩みましたが、現在comicoで一緒に組んでいる絵師から、
「スノーデン呼ばわりされたからにはハッキリ否定するべき」
と言われ、掲載することにしました。
答えとしては「なるか?」→「なんねーよ」。
「暴露恐れる」とある通り、キノスパ自体は暴露ではありません。
また、これから暴露するつもりもありません。
これらは「一年前」にキノスパ連載開始したとき活動報告で述べた通りです。
ここは「小説家になろう」。
その理由について、小説執筆という観点に限り、以下に記しておきます。
小説家を志す身として、小説は読者を楽しませるものだと思っています。
そして「小説」の読者にとっては、興味もない暴露話を読まされたところで楽しくも何ともないでしょう。
ツイッター上におけるキノスパの感想は
「観音さん LOVE♪」 「観音さん カッコいい♪」 「観音さん 好き♪」
(感想主が女性陣というのが何ともですが。また本作の実際の主人公は観音です)
そういう感想を聞く度ニマニマしてしまいます。
私が書きたかったのは恋愛であれ働く姿であれ家庭であれ、その舞台における人間模様ですから。
「面白い」
ただ、そう言われるのが楽しくて小説を書いてます。
そういう点は週刊ポスト様の記事にも「公安業務に関する描写だけでなく、17歳の妹との仲睦まじい日常なども書かれている」とある通り。
そこをちゃんと考慮して書いていただけたのは嬉しい限りです。
何はともあれ、小説は読んでもらわないと始まらない。
大勢の方に読んでいただける機会を作っていただいたこと、週刊ポスト様には感謝いたします。
ありがとうございました。
(※文中の絵師とは既にコンビを解消しています)
上記活動報告までの経緯
実のところ、記事が出ることは知ってました。
取材来ましたし、報告もありましたから。
ただ中身は知りませんでした。
掲載を報せるメールには新たな取材申し込み。
受けるかどうかは記事を見て考えることにしました。
迎えた発売日、コンビニで見て──次の一節で固まりました。
日本のスノーデン
「暴露小説扱いかも?」くらいは覚悟してました。
しかし、これはやばい。
「スノーデン」というフレーズは一般人にもわかりやすすぎる。
下手すると炎上しかねない。
気づいたらYahooニュースに同ニュースが転載されている。
そこには、次のコメント。
「金のためなら何でもやるのっているよね」
キノスパは無料公開ですが?
いよいよもって、何を書かれるかわからない不安が現実化してきました。
匿名掲示板には単独スレまで立ちますし……。
その後は炎上を恐れつつ一日様子見。
やはりコメントを出した方がいいと決断した次第です。
あとは活動報告の内容通り。
もしスノーデンとまで書かれなかったら、週刊ポストの追加取材に応じたかもしれません。
週刊ポストの報道効果
「小説家になろう」において書籍化どころかブックマーク100ちょっとの作品が、週刊誌で報道され、さらにYahooニュースになる。
後にも先にも、こんなケースはまずないと思います。
せっかくですので、その報道効果を見てみましょう。
ユニーク
表だとこんな感じ
8月中旬からの推移
MAXで1500くらい増えたという感じです。
ブックマーク・評価
20日間で倍増と言えば聞こえがいいですが……250増えたのみ。
アクセスのほとんどが会員外でしょうし、仕方ないです。
その他
実際に大きかった効果はその他の部分。
とセットで、リアル周囲が「もうプロになるしかないだろう!」と口を揃えることに。
「週刊誌にとりあげられた」というのが大きいようで。
内容については、みんな「あることないことでしょ?」と気にしてませんでした。
実のところ、この件については古巣とも話しました。
会ったのは本庁調査第二部長。
最高幹部の一人です。
幸い、妨害や横槍を心配する必要はなさそう、人心地つけました。
あとはデビューできるよう、全力をつくして執筆するのみです。
(残念ながら諸事情により、乱歩賞は間に合いませんでしたが)
まとめ
記者さんには、記事の反響及び取材を断る旨のメールを入れました。
読み返してみると、なんてあてつけがましい。
誠意をもって書いたつもりでしたが、そのくらいにイラついたのも、また本音でした。
ただ……今振り返れば、大人げなかったとは思います。
記者さんには、もっと本心で感謝すべきだったとも。
もちろん何もなく喉元過ぎ去ったからこそ言えるセリフですが。
やっぱり報道の影響は大きい、それも良い意味で。
色々な人と話す度にそう思わされます。
一方で、もし報道がなければ断筆していた。その可能性すら現実にありますので。
改めて、最後に御礼申し上げます。
拙作を誌面で採りあげていただき、ありがとうございました!
また機会ありましたら御連絡くださいませ。
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