香水 ~小説創作におけるキャラクターのイメージづけとしての小道具

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小説・創作

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私の小説を書くときの習慣

私はキャラを考えるにあたって、常にやっている作業があります。
それは

キャラがどういう匂いを漂わせているか

をイメージすること。

匂いをイメージすることによって、よりキャラに深く肉付けができるというのが一つ。
私自身が香水好きであることが一つ。
男性用・女性用問わず、ミニボトルを集めていたりします。

今回は匂いの一要素、香水を主に記事を書いてみます。

拙作からの引用

拙作「キモオタでギャルゲー、それって何の罰ゲーム!?」EP43からの引用です。 

 すれ違いざまに香水の匂いがほんのりと香る。
 ああ、これは……元の世界でDQN達からしょっちゅう漂ってきた香り。
 濃密で甘ったるくて、遠くからでも匂ってくる香水被害の代表格とまでいえる代物。
 俺は香水に詳しくないから名前は知らない。
 だけどこれを好んでつけているところからして、改めてこの人は自分から遠い世界に住むヤンキーなんだと実感させられる。
 ただ、龍舞さんは香水をつけているのが今初めてわかったほど。
 ふわりと残ったその匂いは、まるで海にいるかの様な爽やかさを感じさせる。
 同じ香水でもつける人によって随分と印象が違うものだ。
 ここは腐っても出雲学園の生徒、つまりはお嬢様といったところか。

ウルトラマリン ~1994年に発売された名作

キモオタのキーワードは「1994年」、常にこれを軸として話を考えています。
龍舞さんがつけていた香水もその一つ。
ジバンシィのウルトラマリン(冒頭の画像)、1994年の発売です。

例え香水の名前を知らなくとも、嗅げばきっとわかります。
それくらい爆発的に流行った香水です。

龍舞さんの香水をウルトラマリンに設定した理由

三つあります。

 ボトルの色

ライトブルーと呼ばれてますが、実際には緑というか水色というか。
緑群青というのが正しいかなあと思います。
龍舞さんのキーワードは緑色。
感想でも「グリーンな人」と書かれた通り、とにかく緑づくめです。

 男性用香水

実際にはユニセックスとして認知されてます。
男勝りなキャラにはちょうどいいかなと。
現在だとエルメスの「ナイルの庭」なんかもそうですが、男性物をさらりとつけこなす女性は私の目に格好良く映ります。

 現代だと「ヤンキーやドキュンの好む香水」とされている

今は知りませんが、数年前は確実にそうでした。
ウルトラマリンに限りませんが、爆発的に流行ってドンキで安売りされることになった香水の宿命です。

しかし、特にウルトラマリンは香りがきつい。
自己主張したがるヤンキーさんと組み合わせるととんでもないことに。
まさに付けすぎ、未曾有の「香水被害」──香害をもたらします。
主人公みたいに悪いイメージを持っている人も、現実に少なからずいるものかと。

でも正しくつけさえすれば、清涼感のある爽やかな香り。
龍舞さんみたいに、すれ違いざまほんのり香るくらいが理想的なつけかたです。

主人公と龍舞さんの認識ギャップ

以上の話からわかるかもですが……主人公と龍舞さんの間には認識のズレ、いわゆる勘違いが生じてます。

1994年のウルトラマリンは「最新の(お洒落な)香水」

2013年のウルトラマリンは「ヤンキーが好む香水」

龍舞さんは「ボトルの色が気に入ったから選んだ」だけ。
主人公は「ヤンキーだから選んだ」と誤解している。
これもまたタイムスリップ物ならでは。
作中でここまで描くかわかりませんが、少なくとも設定としては用意してます。

EP43では二人が色々行き違っているのは龍舞さんのフランス語の叫びで示してますが、この辺りも絡めて読むと更に楽しめるかもしれません。

他のキャラの匂いの設定

以下は完全に拙作を読んでいる方用です。

渡会二葉

シーブリーズ。
体育会系元気少女ですので。

若杉桜先生

消毒液の匂い。
女医であることと、常に患者優先なので他人が不快になる可能性のあるものを避けるという性格からです。

田蒔芽生

クリスチャンディオールのDUNE。
当時、お嬢様の間で流行っていた香水です。
現在ならクロエでしょうけど、まだ発売されていません。

北条

詳細な香りの描写をしている通り、設定があります。
これはいずれ作品内で。

松本麦

何も着けてません。
その理由は近くわかります(現在EP143)

EP02の逆レイプ仕掛けてきた女

私はエリザベスアーデンの「レッドドア」を思い浮かべながら書きました。

使ってる人には悪いのですが、この匂い受け付けないんですよ……。
他だとディオールのプアゾンがぴったりでしょうが、現在は廃盤だそうです。
(オードトワレはあるそうですが、嗅いだことはありません)

おまけ 私の使っている香水

エリザベスアーデンのGreenTea。
香水のド定番なので、知っている方は多いかと。
香水というよりコロンという感じの軽さ。
アロマっぽくて、使いやすいです。


Author:天満川 鈴

小説家になりたい駄文書き、元公安調査庁職員。
国家一種経済職→入庁。イスラム過激派などの国際テロ、北朝鮮を担当。
朝鮮総聯へのスパイ工作を描いた小説「キノコ煮込みに秘密のスパイスを は週刊誌で紹介され、さらに推理・歴史作家の鈴木輝一郎先生から「江戸川乱歩賞獲れた」と絶賛。素人の小説としては異例の反響を呼びました。
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