本記事は、拙作「キモオタでギャルゲー、それって何の罰ゲーム!? 」(以下、キモオタ)の読者を対象に書いたエッセイです。 ただ、一般の方でも楽しめるように書いてます。 よろしければ読者以外の方も読んでいってください。
はじめの一歩
何の説明もいらないと思いますが、一応。
「はじめの一歩」は、いじめられっ子だった主人公幕之内一歩がプロボクサーとなり、栄光と挫折を繰り返しながら成長していく物語。
アニメ化もされています。
単行本は115巻まで発売(2016年11月時点)。
脇役までもが主人公と言いうる濃密な面白さ……でした。
過去形なのは後述します。
拙作からの引用
拙作EP13から引用します。
すると二葉が気まずい空気をなぎ払う様に、落ちてくる枯葉をぱしぱし掴み始めた。
いわゆるシャドーボクシング。
吹き始めた木枯らしによって二葉の短い髪が流される。「うまいな」
広げられた左手の平から、砕けた枯葉が舞い散っていく。
「マンガで憶えたのよ。アニキのなんだけど、主人公が元いじめられっ子だから共感できるんだってさ。あたしも好きだからお金半分出して単行本二五冊全巻揃えてる」
そのボクシングマンガは二五巻どころか一〇〇巻を越えた現在も続いていたりする。
主人公はひたすら練習練習練習の超がつく努力家。
共感するなら、見倣って日頃のトレーニングに励めと言いたい。
どうして俺がそのツケを払わないといけないんだ。
漫画「はじめの一歩」第一話のパロディです。
二葉の運動能力を強調すると同時に、EP48の伏線でもあります。
二葉の右腕が上がり、左腕が直角に曲がる。
ヒットマンスタイル!?ヒュンと風を切る音ともに二葉の拳が飛んできた。
──っつ。
さらに二発目、三発目と続けざまに飛んでくる。
パァンと音がする度に、俺の頬がヒリヒリする。
息をつきたい、ひとまず後ろに跳ねて下がる。二葉は左腕を振り子のように揺らしている。
フリッカーかよ!
これもあのボクシングマンガで覚えたんだろうけど。
とんでもない代物使いこなしやがって。
これがネタ元。
作中の二葉はこんな感じで左腕を揺らしてます。
アニメ・漫画・ラノベにおけるパロディネタは、恐らく出典を書かない方が読者はニヤつけるんだと思います。
アニメなら「ケロロ軍曹」、ラノベなら「這いよれニャル子さん」なんかは、それで人気出た代表例でしょう。
ただわからない人だとまったくわからないんですよね。
読者(特に女性)が置いてきぼりになるデメリットの方が大きいと考えるので、拙作では出典を明示し、作品内容に絡めながら簡単な説明をしています。
知っている人に対しても「このくらいに昔だった」というのを示す材料となりますし。
はじめの一歩に思うこと
1994年時点では、どこまで進んでいたか?
「はじめの一歩」の連載開始は1989年。
1994年の時点ですら5年が経過してます。
巻数は25巻でした。
具体的には青木と木村が鷹村に出逢った時の過去話です。
もう……読むのが辛いです
ここからは漫画を読んでいる人向け。
私の「はじめの一歩」に対する感想というかグチ。
作者、そして一歩を応援しているファンには悪いのですが……。
予め頭を下げさせていただきます。
昔は楽しんで読んでました。すごく面白いと思ってました。
しかしここ数年、もう本誌では読むのを止めてしまってます。
単行本が数冊出てからまとめ読み。それもぱらぱらとです。
私が冷めてしまったきっかけと理由
きっかけとなったのは76巻。
宮田が一歩に土下座した場面です。
マガジン開いたまま、口をあんぐり開けちゃいました。
しかも一歩は、それこそ一歩も進まない。
本筋に絡まない試合やりすぎなんです。
それが後の物語に生きるならいいんですけど……。
いや、せめて一歩が何か成長したならいいんですけど……。
敵キャラはその場限りで使い捨て。
ムダにページを埋めてる様にしか見えません。
挙げ句に挑戦した世界戦は負け。
ここから再出発って、一歩-宮田戦まで更にどのくらい時間かかるんですか。
全員主役もそう。
木村-間柴戦や鷹村-ホーク戦はすごく面白かったです。
でもそれは間柴-沢村戦(七二巻)のヒール決戦まで。
その先、面白いと思った試合はありません。
私だけじゃないらしい
ネットのまとめを見てても、同じこと思う人は多いみたいで……。
amazonレビューも低評価。
内容読んでも納得。
みんなそうだよなあって思います。
はじめの一歩に望むこと
確かに現在でもマガジンの中では読める部類だとは思います。
(なぜかデスゲームばかりになってしまって、読み応えがない)
でも、この漫画に期待するのはその程度のレベルじゃない。
このまま迷走を続けるくらいなら、いっそ終わってくれって思います。
好きな漫画だからこそ、名作だからこそ、これ以上つまらなくなるのを見たくないので。
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