小説家になろうで心に焼き付いてしまっている感想 ~私がポイント獲れなくなってアクセス激減しても書き続ける理由

小説・創作
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私には「小説家になろう」で7年以上にわたり連載を続けている作品があります。
名前は「キモオタでギャルゲー、それって何の罰ゲーム!?」(以下、キモオタ)。
本サイトの名前の由来でもあります。

キモオタは連載を始めてすぐに日間総合ランキング8位まで上がり、なろうスレやレビューサイトで採り上げられることもしばしばでした。
手前味噌ながら、当時のなろうではそこそこの有名作だったと思います。

しかし現在では更新してもほとんどアクセスありません。
ポイントもほとんど入りません。
それでも書き続け、先日ようやく連載当時にばらまいた伏線の数々を回収するところまで来ました。

アクセス激減してもどうして書き続けるのか?
ポイント入らなくてもどうして書き続けるのか?

それは……ある一つの感想が心に焼き付いてしまっているからです。

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エッセイに付けられた感想がグサリと刺さる

「感想」についてのなろうエッセイをアップする

キモオタは3か月ほど連載した一章終わりに、一区切りということで一旦中断しました。
私生活上の都合がありましたので。
夏になって連載再開しましたが、以前ほどにはアクセスもポイントも伸びなくなりました。
(ただし、現在とは比較にもならないレベルです)

いつ再開しても読んでもらえると思いきや、更新しても全然手応えがない。
タカをくくっていた私はショックを受けました。

もう書くの止めよっかな。
どんな終わり方でも完結マークつければブースト掛かる。
そこでポイント稼いで、どこかへ書籍化申請かけるかな。

そう思いかけていた頃、年末に昔の職場の友人が広島に遊びに来てくれました。
この友人こそが、私に「なろう」を教えてくれた人物です。
友人は純粋な読み専。
話してると、作者の自分とはかなり考え違ってて面白い。
キモオタの連載止めるかどうしようか迷うなか。
春先に多少の脚色を交えてエッセイにしてみました。

命題:「小説家になろう」で応援したい作品には感想を入れるべき 是か否か
小説家になろう とある書き手の本音 とある読み手の本音 あくまで一例 ハウツーではない 議論もどき 賛否両論 人それぞれ 結論もない 見所はむしろ感想欄 本作作者は40+1人 ハンバーグ

その中で、こう記しました。

b「正直ポイント伸び悩んじゃってますからねえ。かといって読み手に媚びようって気にもなれませんから、ブン投げようかなって思うこともしばしばです」

私が実際に友人に愚痴った台詞です。

藤原ゴンザレスさんからいただいた感想がグサリと刺さる

アップして入った2本目の感想を見てびっくりしました。
藤原ゴンザレスさん!?

藤原さんは、現在では書籍化作家。

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当時はまだ違いましたが。
それでも連載していた「鬱ゲークラッシャー アキト」は「学園」ジャンルナンバーワンと呼んで過言ではなかった人気作でした(学園ジャンルは現在ありません)。

鬱ゲークラッシャー アキト
R15 異世界転生 ハードボイルド 学園 アクションコメディ ハーレム ヒューッ! 鬱クラッシャー スパイ小説 努力型 ハリウッドアクション ネット小説大賞七

なろう読者としての私はファンタジーに興味なく、学園を中心に読んでる人。
当然キモオタ連載前から名前を知っていましたし、左リュウさんと並んで雲の上の存在でした。
(左リュウさんも、やはり現在は書籍化作家です)

こちらがその感想。

メジャー作家

雲の上と思ってた方にそう言ってもらえたのも嬉しかったです。
しかしそれ以上に、前項で記した私の言葉に対して、

気になる点
>ブン投げようかなって思うこともしばしばです

なげぇりゅなああああああ!
がんばれー!!!

グサっと刺さりました。

「気になる点」はイコール「悪い点」。
今は知りませんが、当時においては記入するのが半ばタブー的な扱いでもありました。
そういうのも相まって。

藤原さんほどの人に「投げるな」って言われたら投げられないじゃないか……。

しかもアキトも一時期ほど勢いないけど、ちゃんと更新続けてる上での台詞。
何も言い返せない。
「はいっ!」と返して、連載を継続する決心を固めました。

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書くのを止めようと思う度、感想が脳裏に蘇る

その年の秋、キモオタが復活しました。
まとめサイトで採り上げられたのを契機に、再び日間総合ランクイン。
ちょうどアルファポリス青春大賞に参加していたこともあり、全力で更新を続けました。
その結果3週間近くにわたって日間総合に残り続けました。

……ですが、ここまで。

キモオタの復活と前後して、小説家になろうで人間関係のトラブルに巻き込まれました。
具体的な内容は本論と関係ないので割愛します。
ただ精神的に参ってしまい小説が書けなくなりました。
虚言撒き散らかされたせいで何もかも嫌になり、なろう作家達との交流ごと断ってしまいます。

その後もサイトや読者さんが紹介してくれ、何度か日間総合に載りました。
しかし書こうとしても怒りが込み上げて筆が止まってしまい、チャンスを棒に振ります。

もうキモオタを書くの止めようか。
いや、小説そのものを止めようか。
他の作品だって同じように書けなくなっているのだし。
何度も思いました。

しかし、その度に藤原さんの感想が頭に浮かびました。

なげぇりゅなああああああ!
がんばれー!!!

そうだよな。
更新するたび、毎回感想入れてくれる方だっている。
数は少ないけども、私を作者追いしてくれてる人達だっている。
元は別作品の読者でもキモオタも応援してくれてる。
Twitterで私を構ってくれる読者の方もいる。
読み続けてくれる人達を、私はどうしても裏切りたくない。

藤原さんが感想を入れてくれたとき「雲の上」と思った。
話題になることもあったから勘違いしてたけど。
元々はそんなちっぽけな自分じゃないか。
最初からポイントなんてなかったと思えばいいんだ。

結局その度に思い止まり、ちびちびと伏線を回収し続けてきました。
一つ一つ積み上げる度に思います。

昔読んでくれた人の期待に応えられたかな?
ちゃんと投げずに書いたよ?

今も読んでくれている人達の期待に応えるのはもちろんですが。
もう見捨てられていても、それでも一度かけていただいた期待には応えたい。
そう思いながら書き続けています。

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私が小説を書く原点

自分が小説書く原点はなんだったか。

もともとは書籍化だのプロだの大それたことを考えていたわけじゃありません。
そもそもなろうの存在すら知りませんでした。

入浴中にふと思いついたアイデアを気分転換に小説にしてみた。
そしたら友人達が「面白い」と言ってくれた。
その内1人がなろうのことを教えてくれた。
だから調子に乗って投稿してみた。
始まりは本当にそれだけでした。

なろうを始めた頃、やっぱりブクマ1つで一喜一憂していました。
全然ポイント入らず、日間総合なんて夢の夢で。
それでもたまに入る感想の「面白い」が嬉しくて。

文中に名前を挙げた藤原ゴンザレスさんや左リュウさんに負けたくない。
私も同じところへ行きたい。
そうした思いはもちろんあります。

だけどそれ以上に、やはり原点は大切にしたい。
「面白い」と言ってくれる人のいる限りは書き続けたい。
欲が出るたび、日間総合どころか2ptで一喜一憂していた昔を思い出したい。

そして忘れかけるたび。
藤原さんの感想が私に原点を思い出させてくれます。
「雲の上」という意味でも「投げるな」という意味でも。

もう、なろうで書籍化の夢なんて諦めています。
仕事もあるし、ゆっくりできる限りでの更新ですけど。
それでも投げずに完結を目指したい。
そう思っています。

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最後に

とうの藤原さんにとって本件感想にさほどの意味はなかったはず。
ただ受け手の側がどう受け取るかはまた別の話です。
たった一本の感想が作者を支え続けることもある。
小説を読む側の方には、そのことを知っていただけたら嬉しいです。

天満川鈴
この記事を書いた人

慶應義塾大学商学部卒
1997年公安調査庁にキャリアとして入庁
在職時は国際テロ、北朝鮮を担当
特に現場(スパイ工作)で実績を挙げ庁内表彰を受ける
2004年介護のため退官。

ADHD、精神障害者手帳3級所持。

WordPress記事は素人の備忘録です。

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