サウンドカードを巡るトピックの1つとして「デジタル出力であればオンボードと変わらない」というものがあります。
具体的には、デジタル出力の音質は出力先のDACによるものであり、出力先に送られる信号はオンボードもサウンドカードも同じだからというもの。
理論的にはそうなるのでしょうが……本当にそうでしょうか?
そこで実際に聴き比べることにしました。
大して変わらないなら、現在付けているサウンドカードを処分できますし。
なお記事の内容は、その性質上、あくまでも私の主観による点は予め踏まえて下さい。
試した環境
オーディオ環境
AVアンプ:YAMAHA RX-A1070
スピーカー:BOSE AM5Ⅲ
PC環境(サウンド除く)
CPU:Core i7 2600k
MB: gigabyte GA-Z68X-UD3H-B3
メモリ:UMAX 16G(8Gx2)、型番忘れました……当時の定番です。
電源:corsair AX760(中身はSeasonicのSS-760XP2と同じ)
グラフィックボード:SAPPHIRE PULSE RADEON RX 560 4G GDDR5
PC環境(サウンド)
サウンドカード:SE-200PCI LTD
オンボード:GA-Z68X-UD3H-B3のRealtek
再生ソフト:MusicBee(WASAPI排他)
聴き比べた感想
SE-200PCI LTD
SE-200PCI LTDはアナログ出力に定評があり、デジタル出力なら使う意味がないとまで言われます。
実際に私もアナログ出力で使っています。
ただ今回は実験のためコードを差し替え、デジタル出力に切り替えました。
結果は……と言いますと、やはりアナログ出力の方がいい。
アナログ出力だと厚みがあって優しい音なのに対して、デジタル出力だと乾いた殺風景な感じの音です。
言い換えると、アナログは柔らかくてデジタルは硬質。
その分だけアナログの方が聴き疲れしない感じです。
ただ音質的には、デジタル出力でも聴けないわけじゃない。
もしかしたら両者の差は単に好みの問題と言いうるかもしれません。
オンボード
自作PCにおけるサウンドカード不要論は、オンボードサウンドの音質が劇的に向上したことによるもの。
実際に昔のPCよりは遥かに音質が上であることは間違いありません。
しかしサウンドカード比較ではどうでしょうか?
繋げて聴いてみた印象。
聴けたものじゃない!
素人耳でもハッキリわかります。
やたら誇張された低音、寸詰まりの高音。
ボーカルが引っ込んで全体に音が篭もり、音像がまったく浮かばない。
SE-200PCI LTDのデジタル出力とは差が歴然としすぎていて、比較にすらなりませんでした。
まとめ
どうしてこんな結果になったのか、私も理由はわかりません。
理屈の上では世間の風評の方が正しいと思われるだけに、尚更です。
ただ言えることは「デジタル出力であってもサウンドカードを使う意味はある」。
とてもじゃありませんが、サウンドカードを外すわけにいかないという結論に達しました。
あくまで私の環境における話ではありますが、参考になりましたら幸いです。
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