「検察審査会への不起訴不服申立てはいつでもいい」(検事さん談)【詩織さん事件】

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2017-07-24社会・時事

少し前に世間を賑わせた詩織さん事件。
警察上層部による不当な圧力が囁かれるだけに今後の展開が気になるところです。

「詩織さん」事件に対する私のスタンス

私は、心情的には詩織さんを応援しています。
仮に報道通り、逮捕状が下りたにもかかわらず警視庁上層部の判断によって逮捕しなかったのが事実であればとんでもないことですから。
そんなの詩織さんが知っている自体がおかしいのですが……担当した刑事も漏らしてしまうほどに口惜しかったんだと思います。

ただ、味方というのは逮捕するしないについてのみの話。
いわば詩織さんvs山口敬之氏の構図ではなく、詩織さんvs警察の構図においてです。

レイプしたしないについては、当事者でない以上わかりませんし何とも言えません。
状況からすれば山口氏がレイプしたように見えもしますが、堂々ととんでもない嘘を吐く女性というのも世の中には存在しますので。
真偽は法廷で争ってほしいと思ってますし、この事件について逮捕状スルー以外の点について深く論じようとも思いません。

山口氏と警察の、この台詞だけはおかしい

ただ、一点だけ「これは明らかに変だ」というのがあります。
それは
警察側の当事者・中村格(いたる)警視庁刑事部長(現:警察庁組織犯罪対策部長)が口にしたとされるこの台詞。

なんで2年前の話が今ごろ出てくるのか、不自然でしょ。
引用元:週刊新潮7月13日号「「山口敬之」を救った刑事部長の出世 菅官房長官からの絶大な信頼」」

山口敬之氏も似たようなことをフェイスブックで言っています。

当該女性がもし、純粋に不起訴という結論に不満だったなら時をおかず不服申立していたと考えます。
引用元:リテラ「レイプ被害告発会見に山口敬之が反論、その内容がヒドすぎる! 安倍応援団も詩織さんにセカンドレイプ攻撃」

一見してもっともらしく聞こえます。
しかしこれは「言い切る」ことによって、そう見せかけるマジック。
法制度の観点から見れば、詩織さんの行動はおかしくも不自然でもありません。

 「告訴人・私」に対する広島地検検事からの説明

検察審査会への不起訴不服申立て期限

申立て期限はありません。
つまりいつまででもできます。

ただし公訴時効を過ぎてしまうと公訴の利益がなくなってしまいます。
そのため、受理された上で不起訴の決定がなされます。

言い換えると、

制度上は、公訴時効を過ぎるまで、いつでも不服申立てができる

という帰結になります。

私が検察官から受けた説明

さて、私自身も検察に起訴し、不起訴にされた事件があります。
事案は著作権法違反。
検察官の説明によれば「著作権を侵害した事実は認められるが、故意を立証する証拠が足りない」。

しかし後日、捜査にあたった刑事が説明違いをしていることが判明しました。
そして刑事が私に対して行った説明は、きっちり録音してます(電話なので)。
だとすれば故意は立証できます。

加害者(被告訴人)は反省していないどころか、「著作権法を知らなかった以上は罪じゃない」と言い張ってます。
それだけじゃなく、私に対し、警察へ通報したことを理由に損害賠償まで請求してきています。
違法事実が認められる場合において、検察官が不起訴にする理由は一般に加害者の反省が前提。
その前提にも欠けています。

だとすれば故意の立証さえできるのなら不起訴処分は覆る。
私は不起訴不服申立てを行うことに決め、検察官にその意向を伝えました。

ただ問題は時期。
できれば事件を広く世の中に訴えることができるタイミングでやりたい。
そのため検察官に次のことを尋ねました。

私  「不服申立ては今すぐやらないといけませんか?」
検察官「いいえ。時効まででしたら、いつやっても構いません」
私  「権利濫用、例えば不服申立て制度を悪用した不当な攻撃手段とみられることはありませんか?」
検察官「ありません。制度上認められた権利なのですから、お好きな時期にどうぞ」

だったら、ということで待つことにしました。
現在はその場とタイミングを見計らっているところです。

まとめ

以上の通り、詩織さんの行動は制度上何ら問題もありません。
下手すれば警察そのものを敵に回すのですから尚更。
慎重になって当然でしょう。

仮に申立てのタイミングが、仮に山口氏が有名になったのを狙ったものであったとしてもです。

先日このようなツイートを見ました。

https://twitter.com/sakurai7715/status/886326408321957888

このツイート、私は非常に共感しました。

もっとも効果的なタイミングで反撃する。
どうしても許せない相手になら、被害者としてこれくらい考えて当然でしょう。
「被害者なめるな!」
これが私の正直な気持ちです。